G R E E N

…あれ？

切る音が聞こえない。

受話器に耳をあてたまま首を傾げる。

これ、まだ繋がってるよね？


「………もしもし…？」

『あぁ？お前切れよ。』

「いやっ、なんか切るの惜しくて、ミヤ君が切るの待ってたんだけど…？」

『はぁー。俺らマヂばか。何、同じことしてんの？お前が切れって！』

「えーミヤ君切ってよー！」

『いや、お前だろ？』

「ん〜、じゃあせーので一緒に切ろう？」

『うわー、それまぢバカップル！』

「じゃあミヤ君切ってよ！」

『やだよ。もう、せーのでいいよ。』

「じゃ、いくよ？」

『「せーの！」』



ガチャッ！




切ったあともしばらくにやけるのが止まらなかった。

今日は幸せな夢が見れそうだ。




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