G R E E N



「おまたせ〜♪」

『おっ、もう終わったの?』

「そうだよ♪頑張っちゃった!」


私は今日は長く一緒にいられることに浮かれてた。



『何かいつもより早くね?』

「うん♪朝練の時間多くして放課後練は切り上げてきた!」

『えっじゃあ、いつもみたいに放課後は練習してこなかったん?』

「うん。でも朝練いっぱいしたから、練習量は変わらないよ?戸締まりは副部に任せてきたし。」

『…でも、お前部長だろ?』

「…うん。でも…朝にいつもより早く来たから…」

『でも、みんなは放課後練習してんだろ?部長なんだから、しっかりやれよ。量の問題じゃないっしょ?』




…確かに。

私は放課後練習は技術のためだけにやってたわけじゃなかった。

私が練習してる姿をみんなに見せて、『練習しなきゃ』って気持ちをみんなに感じてほしかったからなんだ。

『部長が練習してるから、わたしもやらなきゃ』って感じてほしかったから…態度で示したかったから…手本になりたかったから…。

それはいつもミヤ君に話していた事だった。

そんな私をミヤ君はいつも応援して支えてくれていた。



…私、何やってんだろう。



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