G R E E N



その日はすっかり動揺してしまって、どうやって家に帰ったのかを覚えてない。


一瞬だけ目が合ったはずのミヤ君の顔が頭から離れない。


いつも強気で弱さを見せないミヤ君。


何か哀しそうな…悔しそうな…見ていられないような顔だった。



どうしたらいいんだろ?

『大丈夫?』ってメールすればいい?

『大丈夫?』って電話したらいい?


…大丈夫なはずがないのに?



いつも甘えてばかりだったわたしがミヤ君に何を出来るの?


部活を、サッカーを何より楽しんでたミヤ君から取り上げるなんて…


いっそ私が怪我したらよかったのに…。




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