G R E E N
『…っ、ミヤ君おつかれ!出来はどうだった?』
「部長〜、やばいよ俺!再試かもしんない!」
『そんなに〜?まぢ、おバカじゃん。』
「ひどっ!勉強しようと思ってたのに、誰かさんが電話してくるからさぁー。まったく誰かさんのせいだよー!」
『どこの誰のこと言ってるんでしょ?全然心当たりがないわ〜』
「このやろー!笑」
気付けば、さっきまでの戸惑いは消えて、ただただ表情が緩んでく自分がいた。
顔赤くなってないかな?
つい早口でいっぱい喋っちゃう。
早口でお喋りになるのは、わたしが緊張しているときの癖だった。
「んじゃ、俺久しぶりのサッカーだから、早めに準備してくるわ!勇樹も早く来いよ!」
『再試勉強ふぁいと!』
「誰かさん、うるせーぞ!笑」
ミヤ君との初めての会話はそんな感じだった。
ちょっと一息ついて、二人のほうを見ると、驚いた顔をしてる勇樹とニヤニヤした真紀が私を見ていた。
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