G R E E N



私たちの初ステージが終わって、反省も多かったけど、楽しいものだった。

一ヶ月で築き上げてきたものは30分程で終わってしまうけど、全ては次へ繋がるステップ。

何より無事終わった安心感でわたしは満たされてた。


発表が終わってクラスへ戻ろうとしていたら、真紀がわたしのところへ来て

『何ちんたら片付けてんの!?早く行くよ!』

えっいきなり怒られた!?
何か行かなきゃ行けないところあったっけ?

「真紀待って?そんな急いでどこ行くの!?」

『蒼、ミヤ君とまわりたいんでしょ!?早く着替えるよ!』

「えー!何で私がミヤ君とまわりたいって知ってんのー!?」

『そんなの蒼の顔見てたらわかるから!』

…親友恐るべし

「でっでも、ミヤ君に何も言ってないし、私一時間後には集合かかってるし…」

『そんなの今ミヤ君に電話しな!それに会えないより、一時間あれば十分でしょ!』

「…はっはい!」



私は半分くらい真紀に圧倒されながらミヤ君に電話をかけた。

………「おかけになった番号は電波の悪いところか...」


繋がらない!

うちの校舎は圏外になってしまう場所があるんだった。

「真紀〜、電波通じないよー」

『まぢ!?ひとまず蒼は着替えな?私がなんとかするから!』

「…うん、わかった。」





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