G R E E N
茉のあと
文化祭も終わって、いつもの日常に戻る…ことはなく、みんなまだ熱っぽいような浮かれた空気が漂っていた。
行事のあとって、いつもこうだよね。
行事の雰囲気でカップルができたり、クラス仲がよくなったり。
私のまわりもそうだった。
何より驚いたのが、亮平くん。
毎日、ご機嫌でニコニコしてる。
『なぁ〜、蒼聞いて聞いて?俺今すごいハッピーなの♪』
なんか、もう聞いてあげるしかないような満面の笑みだ…。
「どしたの?そんなに嬉しそうにしちゃって?」
『俺ね、好きな子できちゃったんだ♪しかも文化祭一緒にまわっちゃったの!』
「えーやったじゃん!私の知ってる子?」
『知ってるもなにも、俺が恋に落ちた日に蒼は一緒にいたぞー!』
一緒にいた…?
私と亮平くんが一緒にいたことあるのって、夏休みの最後だよね?
…てことは!
「もしかして明菜!?」
『そうなのー!今までずっと友達だったのに、あの日からなんか意識しちゃってさ!』
「まぢかぁ!いいじゃん、いいじゃん!応援するよ!私も今、幸せだから♪」
『おっ!蒼も恋してんのか!俺が応援してやるぞ!相手は?』
…ん?
ひょっとして、亮平くんは私がミヤ君のこと好きって気付いてないのかな?
夏休みの最後にあれだけいろいろあったのに?
「えっ?私の好きな人はミヤ君だけど、気付いてなかった?」
『えーーーー!ミヤなの!?早く言えやーーー!』
……この人、どれだけ天然なんだろ?笑
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