サルビア
それから何日かが過ぎた。

新規で来たお客さんの席に、座った瞬間の事だった。


「この前はどうも…」


お世辞にも爽やかとは言えない、むしろいやらしい笑顔で、そう言われた。


「えっ?」


お店からは、新規のお客さんだと聞いている。


「はじめまして…ですよね?」

「この前、向こうの方のお店行ったやん!覚えてくれてないの?」


エリの事やと、すぐに分かった。


「あれは、別の人ですよ~」

「またまた~この前は、俺は特別って、やらしてくれたやん~」

「は?」


まだキャバクラに勤めて1ヵ月ほどのあたしでも、ホテヘルで本番行為をするのが、駄目な事くらい、分かってた。

エリは本番してるん…?


そしてそのお客さんは、あたしの太ももを撫でてきた。


「やめて下さい!」


お客さんはビクッとしたものの、やめる気はないらしく、スカートの中に手を入れようとしてくる。










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