俺.AND.ROID
「私はどうすれば?」
ほら来た!
「雨が弱くなるまで俺んち来れば?走れば3分で着くよ」
俺は待ってましたと言わんばかりに目を輝かせて言った。
素直なアンドロイドちゃんはそんな俺の様子なんて全く気づかない。
「よろしいのでしょうか?」
アンドロイドちゃんは無表情のままザッブザッブ降っている雨をじっと見つめていた。
「もちろん。女の子を危険な目に合わせるなんてできないしね」
なんて言っちゃったりして。
まぁ、正直なところこの雨じゃマジで危ないと思うけどね。
「ありがとうございます」
アンドロイドちゃんはまさにペコリという風に頭を下げた。
「相楽さん、優しいんですね」
顔を上げたアンドロイドちゃんの表情はキラキラした笑顔でいっぱいだった。
突然の笑顔に、俺の鼓動が1つ飛び跳ねた。
いやいやいやいや!
これは反則!!
相楽さんなんて呼ばれちゃったし。
可愛すぎるだろ!!
このあと、俺は乱れた鼓動を抑えるのに必死だった。