俺.AND.ROID
「ジュースいる?」
サキのハスキーな声が俺の耳元で囁いた。
俺は疲れきっていて、頷くので精一杯だった。
サキは23で結婚もしている。
しかし、旦那さんは仕事漬けで、結婚当時からずっとセックスレスらしい。
まぁ、俺はサキの性欲処理機ってわけだ。
俺も処理してもらってるから全然おっけーなんだけどね。
そんなサキとの不倫関係はかれこれ1年になる。
俺が1年も同じ女と関係をもつことは滅多にないが、サキとは体の相性が良かったのか、たまにこうしてお世話になっている。
…けど俺にはやっぱこういう関係しかねぇんだよな。
気になる奴とか、ヤりたい奴とかにはもれなく彼氏か旦那が付いてくる。
「それにしても、今日のタクヤ激しかった。あんなの初めてかも…」
そう言いながらジュースの入ったコップを俺の頬にくっつけた。
冷てっ。
俺はやけに冷たいコップを受け取った。