俺.AND.ROID
「タクヤ、違う女の子のこと考えてるでしょ?」
「え?」
俺は焦った。
焦る必要なんて全くないんだが。
「やっぱりねぇ。さっきのタクヤの目、あたしを見てなかったんだもん」
サキは俺の隣にちょこんと座り、足をぶらぶらさせている。
サキはよくこうやって俺の考えていることをズバリ当ててくる。
1年も関係を続けているからなのかなとか俺は思っているけど。
俺は黙ったままジュースを口に持っていった。
「ふぅ~。あんなになっちゃうほど好きなんだ?」
ぶっ!
「好きとかじゃないし!てかまだ出会って4日だから!」
「え~、あたしは出会った夜にお持ち帰りされちゃったけどなぁ」
サキはイタズラっぽく笑った。
これが年上の余裕ってやつなんだろうか。