恋愛日和 feat.ナナ ~ナナの想い~
涙が一筋、頬を伝う。

私、どうして泣いているんだろう。


ユリに抱きしめられたまま。

私は泣いていた。


ユリの体温を、感じて。

本気で心配してくれている、その温かさが。

想いが。

私全部を揺さぶっていた。


誰にも言えずに。

隠し続けてきたこと。

あの夜から、もう一年・・・。

お母さん、ごめんね・・・。

ユリになら、いいよね?

親友だもの。

こんなにも私のことを、大切に想ってくれているんだもの・・・。


天国にいるはずの、お母さんに謝ってから。

覚悟を決めて、私は口を開いた。


「・・・お父さん。相・・・手は、お父さん。」

それだけ言うのが、やっとだった。
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