恋愛日和 feat.ナナ ~ナナの想い~
私が呆然と。

その場に座り込んだまま。

階段のほうを見下ろしていると。


「レイジってば、サッカーのことになると周囲が見えなくなるんだから・・・。」

そんな声が、する。

私がその声のするほうを見上げると。

「ごめんね。大丈夫?」

一人の男の子が立っていた。


私が小さくうなずくと。

「いつもはあんな奴じゃないんだ。今度、サッカーの試合があってね。その話し合いのことで、呼ばれたもんだから。」

そう言って。

差し出した両手で。

私の両腕をそっと握ると、ゆっくりと立ち上がらせてくれた。
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