危険中毒
「リディア。」
無線を通して
聞こえる呼ぶ声・・・
リディア・・・
彼が、周囲に
何かを感じた証拠。
もとより、歩いた方が
早いくらいの速度で
転がしていたバイクだ。
停止も、足を地につけることで
十分ブレーキとなる。
「何?」
「おまえ、今回の
ターゲットのデータ
持ってるか?」
・・・・・・
「頭に入れたから
部屋に置いて来た。」
嘘。
本当は持っている。
「何だと?
おまえなあ・・・
俺は見てねーだろ。」
彼はいう。
バイクの向きを変え、
彼と進行方向が逆になるよう
停めなおす。
何かの気配がした。
互いに、銃に手を添えていた。
しかし
ゾラのデータでは
アンドロイドは一体と
なっていて
それにしては、
異常に気配が多い事が
気にかかった。