危険中毒
多少、躊躇しながらも、
少女のベッドの脇に立った。


ああ・・っ、と。

いきなり、
彼女と眼があい、
言葉を失った。

少女も、無言で
俺をみている。

ミオが、
点滴を外す音だけが
聞こえている。

「モニカ、
もうすぐナースが来る。
そうすれば、こんな管を
外してくれるよ。」

ミオが彼女に説明した。

「うん。」

モニカは、
ミオに返事を一つして、
再び、食い入る様に、
俺を見つめた。


正直、バツが悪い。

そんな
アーモンドみたいな
大きな瞳で
見つめないでほしい。



 
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