危険中毒

俺の全てを見透かすような、
その、透き通った眼で。

「あんたも、何とか
言ったらどうなの。
マックス。」

ミオが苦笑した。

「ああ・・・。
モニカ、俺は・・・」

「知ってる。大尉。
キムがいってたし、
キャンプでみたよ。」

彼女は、俺の言葉を
絶っていった。

「そうか・・・
モニカ、今回は、
俺の部下が酷いことをした。
すまない。」

先に、詫びた。

その、純粋な瞳が
怖かった。

疑ったり、
人をおとしめたり、
計算から遠い世界にいる
少女の瞳が。


頼む。

その目で、
俺を見ないでくれ。

「親父の言ったとおりだな。」

「え・・・？」

モニカは、頭を下げた俺に
笑いかけていた。