危険中毒
とうとう、最後の扉が
開かれた。
内側から、たまたま、
開けられたといったほうが、
正しいだろう。
瞬間、
この空間に響き渡ったのは、
鳴咽まじりの絶叫。
悲鳴なんてコトバは
似つかわしくない。
生易しい。
前方から来る人は、
男性二人に
羽交い締めにされていて、
気も狂わんばかりに、
暴れ、叫んでいた。
開ききった瞳孔は
恐怖のためだろうか?
「・・・ねえ。」
要約、
自分の口から出たコトバ。
コトバの先を促すように、
ムーンが視線をむけた。
「彼女・・・
どうなるの?」
「たいしたもんだな。
他人の心配か?」
彼は、冷ややかな視線を
私に注いで言った。
そんなんじゃない、と、
言おうとして、
言葉にならなかった。
ムーンが
真っすぐ前を向いたまま
いう。
「オマエは『情婦』として
スカウトした。
さっきのオンナは『商品』だ。
全く別モノの価値だ。」
「商品?・・
人材・・・派遣とか
いったわよね。」
「ああ。」
感情を感じない言葉・・。
「彼女、どうなるわけ?!」
イラついた声色で
再び言った。
開かれた。
内側から、たまたま、
開けられたといったほうが、
正しいだろう。
瞬間、
この空間に響き渡ったのは、
鳴咽まじりの絶叫。
悲鳴なんてコトバは
似つかわしくない。
生易しい。
前方から来る人は、
男性二人に
羽交い締めにされていて、
気も狂わんばかりに、
暴れ、叫んでいた。
開ききった瞳孔は
恐怖のためだろうか?
「・・・ねえ。」
要約、
自分の口から出たコトバ。
コトバの先を促すように、
ムーンが視線をむけた。
「彼女・・・
どうなるの?」
「たいしたもんだな。
他人の心配か?」
彼は、冷ややかな視線を
私に注いで言った。
そんなんじゃない、と、
言おうとして、
言葉にならなかった。
ムーンが
真っすぐ前を向いたまま
いう。
「オマエは『情婦』として
スカウトした。
さっきのオンナは『商品』だ。
全く別モノの価値だ。」
「商品?・・
人材・・・派遣とか
いったわよね。」
「ああ。」
感情を感じない言葉・・。
「彼女、どうなるわけ?!」
イラついた声色で
再び言った。