危険中毒
縄を解き、
意識を失ったモニカを
担ぎあげる。


彼女を固定したまま、
半ば犯しながら、
頭髪内に、
器具を装着されていないか
確認した。

コイツの身体に、
物理的に
何も異変がなければ
問題はない。

他のオトコの味は、
俺自身が拭い去るまでの話だ。


彼女を全裸にし、
気つける。


「ああ・・・。」

彼女はベッドの上に、
ノロノロと
身体を起こした。


「ほら、着ろよ。」

上服を脱ぎなげると、
彼女は朦朧とした表情で
ジャケットを羽織った。

「それでも十分見れるな。
時間がない。
行くぞ。」

自分の服も、
生地が水分を含んで、
不愉快かつ重いのだが、
この部屋のモノに
着替えるのは、
余りに危険だ。

さっさと
移動することにした。

「脱がすんだったら、
着せるところまで
やってよね。」

ブーツの紐を結びながら
モニカは毒づく。


「あんな格好でいる、
お前が悪い。」

彼女の抗議は、
聞くつもりも
なかった。

コイツを貪られたという
苛立ちはおさまらない。


それでも、まだ
サタンに殺されずにすんだのは
奇跡に近い。



 
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