危険中毒
「話せば、
解決してくれんのか?」

ジニーの視線が痛く、
ココロをえぐり
嘲笑う様に、彼は
コトバを吐き捨てた。


「いいえ。

だって、人生を
狂わされたのは、
私のほうよ。

『死人』の・・・
わたし。」


元々・・・
飛行機の搭乗者リストから、
戸籍上は、既に死人のはずだで
元に、戻っただけなのだけど。


「『当たり前の幸せを得ろ』
・・・とか、偉そうな事
いってたくせに
殺してどーすんのよ?

でも、そうね。

解決なんて
してやらないけど
一緒に走っていく事は
できるわよ?」


どいつを殺って、
どう切り崩していくか。

誰を調べて
潰していくか・・・。


「モニカ・・・。」


ジニーが、
頬を指でたどる。

「おまえ、
逃げる気あるか?」

脈絡のないコトバを
ジニーは吐きだす。

「え?」


突然の
ジニーの言葉に
驚いた。


「俺は・・・おまえを
守れないかもしれない。」


だからって、


なんで、そんな事いうの?


「俺は、予想外に、
当事者に・・・
関係者に・・・」



 


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