危険中毒
サタンの唇から、
肺から溢れた空気が
吐き出される。
『リディア、どこだ?』
ムーンの声が脳内に響く。
普通の人間に拾える周波数帯は
使用していない。
ムーンとゾラにしか
つながりはしないという頭で、
私は会話を進める。
「エレベータは、
何階のボタンを押せば
いいのかしら。ボス?」
「ふん。どうせ、盗聴器でも
仕込んでいるのだろう?
リディア。
私は、そんな安い手には
乗らないよ。」
クツクツと、おかしそうに
サタンは笑う。
「それにね。階表示なら
私が押すからね!
リディア!。」
語尾と共に、
蹴りあげられた踵を交わす。
とっさに掴んでいた腕を
といてしまった為、
自由となった奴の腕は、
手加減なしに、私の首を
絞めあげるように掴んで、
ゴンドラ内の壁面に、
押し当てた。
「グアッ!!」
苦しみ混じりの息が、
自分の口から漏れる。
自由を奪われ、
悶絶しているのは、
私の方だった。
私は、そもそも
こんなに弱かったか?
不甲斐ない自分を呪う様に
過去の自分を回想する。
肺から溢れた空気が
吐き出される。
『リディア、どこだ?』
ムーンの声が脳内に響く。
普通の人間に拾える周波数帯は
使用していない。
ムーンとゾラにしか
つながりはしないという頭で、
私は会話を進める。
「エレベータは、
何階のボタンを押せば
いいのかしら。ボス?」
「ふん。どうせ、盗聴器でも
仕込んでいるのだろう?
リディア。
私は、そんな安い手には
乗らないよ。」
クツクツと、おかしそうに
サタンは笑う。
「それにね。階表示なら
私が押すからね!
リディア!。」
語尾と共に、
蹴りあげられた踵を交わす。
とっさに掴んでいた腕を
といてしまった為、
自由となった奴の腕は、
手加減なしに、私の首を
絞めあげるように掴んで、
ゴンドラ内の壁面に、
押し当てた。
「グアッ!!」
苦しみ混じりの息が、
自分の口から漏れる。
自由を奪われ、
悶絶しているのは、
私の方だった。
私は、そもそも
こんなに弱かったか?
不甲斐ない自分を呪う様に
過去の自分を回想する。