危険中毒
『消火はしない。
するだけ無駄だ。
メトロポリスに必要な燃料は
別に手配してある。
返って好都合だ。』


・・・どうゆう意味だ?


最近、ここじゃあ、
電力不足が問題と
なっているじゃないか?


『それよりも、今すぐ、
国防に顔を出せ!
わかってるだろう?!』


「はいはい。
直ちに
向かいますよ。」


俺は、
うるさい上司の電話を
適当に切った。


「モニカ?」


スウェットの下肢ばきをはき
キッチンのモニカの
ご機嫌を伺う。

彼女は、こちらに背を向け
切った携帯電話を弄びながら
シンクにも肘をつき
尻を、こちらに向けて立ち
何か考えこんでいる。


「・・・モニカ・・」


多くは望まないが

せめて、全裸は
やめてくれ・・・


「ん?」

彼女は振り返る。

眉間にシワをよせて、
考えに耽っていたようだ。

「服!!」

被りかけていたTシャツを、
モニカの首に乱雑に被せた。


「あ。忘れてた。」

舌打ちしたモニカは、
すっと表情を素にもどした。


 

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