危険中毒
じゃあ
何が爆発したんだ?
俺には、親父が
逝った様に見えたが。
助手席の遺品となった鞄に
視線を送った。
そこに答えがある。
根拠のない確証を得る。
考えに耽る俺を
モニカが現実に
呼び戻した。
「ジニーは・・・
どうしたの?」
モニカが、俺の半身に
視線を向ける。
返り血を浴びた半身へ
真っすぐに
濁りない視線を注ぐ。
モニカの瞳が
曇っていた所を
俺は、見たことがない。
俺が、彼女を
リディアに仕立てた
あの日までは。