危険中毒
 

じゃあ


何が爆発したんだ?

俺には、親父が
逝った様に見えたが。


助手席の遺品となった鞄に
視線を送った。


そこに答えがある。


根拠のない確証を得る。



考えに耽る俺を
モニカが現実に
呼び戻した。


「ジニーは・・・
どうしたの?」


モニカが、俺の半身に
視線を向ける。


返り血を浴びた半身へ


真っすぐに
濁りない視線を注ぐ。




モニカの瞳が
曇っていた所を

俺は、見たことがない。





俺が、彼女を


リディアに仕立てた


あの日までは。



 



 
< 261 / 352 >

この作品をシェア

pagetop