危険中毒
「爆弾を持ち込もうと
している奴がいると
情報が入ったものでな。」

相手は、車内を
執拗に伺う。

「ほう?」

そう答えただけで、
言葉を飲み込んだ。


コイツは、
ポリスでも、
軍人でもない。


何者かは不明だが
やたら、
訓練されたモノの気配が
していた。


男は、尋問しかけた口を
一瞬開いたまま、
停止した。

まるで
何かを聞くように。


「すまんだな。行っていいぞ。
爆弾は処理されたらしい。」

「処理?」

思わず問う。


「ああ。アイツが全部
爆発させちまったらしい。
全く世話ねぇや。」


・・・アイツ?


処理=爆破だって事か?


顎で、行けと合図を送られ
ハッとして車を進めた。


行き先は、


セクション666 

セキュリティーに
IDを読み込ませる。


実家があるはずの場所に。



 


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