危険中毒
 

サタンを

探さなくちゃ
いけない。


「ゾラ。
ムーンはどこ?」

盗聴を計算に入れて問う。

『エレベータホールだ。
誘導してやる。
それより、お前、
どこにいるんだ?!』

声色から、
どれほどゾラが
安堵したかと言うことが
知れた。

「アイツの私邸だと思う。
セクション666内にいる。」

『ああ、ソコな・・・

リディア、
そこのセキュリティに
関する情報はない。

ムーンを見つけだせ。

奴なら熟知しているはずだ。』

「了解。
あのオトコが
消えうせてんだから、
せいぜいムーンと
いるんでしょ。

この場所を知らせる。
危機管理室を制御して。」

ゾラに指示を出しながら
机の引きだしを
片っ端から開けていく。

そして目的のものを取り出し
コンセントを探した。


あった。


二穴の変換プラグを
さしこみ
更に、
シャープペンシルの芯を
コンセントの
端子に差しこむ。


玄関の扉を透かして
外部への逃走経路が
ある事を確認し、
緊急時に閉鎖されないよう
風呂場から破壊した
シャワーヘッドを
挟み混む。

・・・やっぱりな
電子錠か



 

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