危険中毒
 

なんて
陳腐な
空間なんだろう。


ここは。


偶然見つけた、
芝居小屋のような背景の中に、
エレベータホールに
続く通路を見つけた。


これほどの建築物の中に
投影された
宇宙空間があって

その美術効果といえば、
技術は駆使しているものの
この国のあらゆる分野の
テクノロジーからみた場合
手抜きの子供だましで、
クオリティーの低さに
失笑する。

この空間を
作りモノだとしらずに
老いゆく者が
いるだなんて・・・

聞いてはいるが、
全く笑い話にも
ならない。


本当に、外部との
連絡通路なんだろうか?

あまりにも狭いソコは
既に、血のニオイが
充満している。


胸騒ぎが、ピークに達した。

 
ジニーじゃなければいい。


あの資料を見てすぐ
思い立った考えは

時間をおくほど
そんな、単純な
モノじゃないだろうと、
内なる何かから、
修正を命じられる。


欲するは


二人の無事・・・


もちろん、サタンには 
命に等しいまでの償いが
期待される。


でも


 


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