危険中毒
お陰で

あのオトコに
関するデータは
外部機器に
出力する事もできず

私の脳内で、
使い道もなく
眠っている始末だ。


 
ムーンが・・・


ミカエル=敵
で、あろう・・・分子が


私の保持するソレを
要している事は、
明白だったが、


私は、

出力もできない
おろかな壊れた機械に
なりさがっていた。


あの

嫉み蔑んだ片割れを、
今や、
利用すら
できないほどに。


私の四肢を拘束した
負の十字架は


私を

ありえないほどの
地獄に誘う。



忘れることを許されぬ罪
逃れられぬ法
被された罪
侵した罪
無限に侵し続ける罪

人の負の独創性は
知力、感情、
あらゆるモノを持って
尽きる事がない。

だから、私は、尽きぬ甘美な
狂気の夢を、実現していく。


そして

いつかーーーーー


全てが崩壊した際には
私は、己の罪以外にも
アイツの肩代わりに
罰を受けるんだろう。


 

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