危険中毒
 
私は、記憶をたどる。

何処でみた?

いつ?そんなに前か?
会ったか?


・・・いや


つい、さっきだ。



サタンの部屋の資料の
M調教を受けてる
少女の写真

直ぐに気付かなかったのは
彼女が大人のオンナに
成長していた事と

瞳孔を開き
恍惚としていた
はずの左眼が
義眼になっていたから。


このオンナは 


何者だ?


サタンにとって
どういう位置づけ
なんだろう?





「おまたせ。『マリア』
シドニー=ミカエル=マックス
は、助けたわよ。
あんたなら、それを
望んだでしょ?」

オンナが、
前に立ちはだかり、
こちらに視線をおとす。

「ただし、
あんたの命と
引き替えだから。」

冷酷な笑みを
口元に浮かべて、
アイツは、顔面を
おもいっきり
蹴りこんでくる。

ほとんど、
爪先立ってる程の
ピンヒールで、
繰り出されているとは
思えぬほどの攻撃に、
咄嗟に腕で
顔面は庇ったものの、
反撃は不可能だった。


 
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