危険中毒
腕が痺れる
と、いうよりは
もはや、血流すら
正常ではないだろう。
どのくらい、
こうやって
鎖で吊されて
いたのだろう?
指先まで痺れる。
爪先を動かし
血流を整えようとするが
こちらも爪先が地に
触れるか否か・・・
と、いう状況だ。
むくんだ足首に
食い込んだ鎖が
些細な自由も
許すはずがなかった。
痛みと苦しさが
襲い掛かってくる。
苦しいからこそ、
悶え、苦しみを
逃がそうとする。
だが、その無駄な動きは
悪あがきとして、
更なる苦痛を生むだけで。
正気を取り戻した脳は
そこから逃げる事を
許しはしない。
少しでも自由を得ようと
体を捻ろうとしても、
首に絡まった鎖が
オブジェの様に
私を固定した。
「今度の性奴は、
随分ガサツだな。
まだ、レオから
躾を受けてないのか・・・」
声のするほうへ
視線だけむける。
「苦しいのか?
随分そそる視線を
送るじゃないか。
モニカ=ダンクロード」
その言葉にも
反応出来ないほど
苦痛だった・・・