危険中毒
「なんて事をする。
このメス豚が!?
臭くて耐え切れん!!」

やがて殴り疲れたのか
奴はそういって
誰かを呼び付ける様に
合図を送る。


無線のスイッチが
入る音を聞き
奴は、一方的に
この部屋の掃除を
言い付けた。

返事もなく切れた無線に
奴は、訝しげな表情をし
ドアの方を振り返った。


「『名無し』おらんのか?」 

ドアの電子錠が、
ゴトっと音を立て解錠し
扉が蹴破られる。

「なんだ?!」

目の前のオトコが
明らかにうろたえる。

「よう。大統領
しばらくだなあ。」

扉のほうから聞こえる声と
耳骨に響く声

割れるように痛む頭で
声の主を、理解する。

「なかなか良い趣味
してんじゃねぇか?
俺の娘を調教しようとはなあ?

何か?今度の薬は、
己の実力を見誤るほどの
仕上がりか?

くだらん兵器を
作りやがって・・・」

「キム・・・ダンクロード・・
面倒な奴が直々にきたな。」

「俺の子供に手をかけた訳だ。
相応の死に様ぁ、みせろや?」





 





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