危険中毒
 


ミオは、少し
苦笑しただけだった。


俺の考えを
肯定も否定もせず


「マックス、おまえさぁ
いまや、これが
国策になりえていたら
どうする?」


そうとだけいった。


最も懸念された出来事


それは、ライアン=コナーを
ぶちのめしたところで
どうしようもなくて。


親父の想いを
今更ながら再認識して
俺は、掌で顔を覆い
溜息をついた。



全てが
水の泡と化した様に
感じた。





諦めと同時に


様々な思惑がよぎる。




何のため、相手の懐に入り
多少なりの悪に手を染め
内通してきたのか・・・とか


相討ち覚悟の
戦闘をするためじゃない
だ、とか・・・


キムと、ミオは
本当に敵なのか?
とか・・・


そうであっても
H&Tという組織の破壊が
目的ならば
俺にとっちゃあ、害はない。

とか・・・




 

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