危険中毒
厚い鋼鉄の壁が、
ギリギリと圧し開く。
ほんの数ミリずつ
申し訳程度に開口してゆく。
奴の言うように、
避難経路になってるだなんて
直ぐにはわからない程
重厚なソレを
我慢強く圧し続けた。
短気なモニカだったら
通過できなかっただろう。
体力を奪う寒さと疲労の中
ひたすら、根気よく
圧し続けるなんて・・・
気圧に因るのか
やたら重く、気密性の高い
この扉の存在は
本当に逃げる為に用意したと
思えなくて
やはり、エレベータに続き
その構造と目的に
怪訝となる事を
防ぎ様はなかった。
出て来た場所の高さから
考えれば、
天井裏なんだろうか?
既に階下の出口は
ぴっちり閉まっていて
開いた跡すら感じさせない。
何とか開いた
人一人通過出来る程の
出入り口を確保して
付いて来ていた男に
手を差し出した。
この扉を開け続ける体力は
ほとんど残っていない。
こうしてる間も
押し返す力は、ハンパじゃない。
縺れ込む様に
飛び込むしかなかった。
ギリギリと圧し開く。
ほんの数ミリずつ
申し訳程度に開口してゆく。
奴の言うように、
避難経路になってるだなんて
直ぐにはわからない程
重厚なソレを
我慢強く圧し続けた。
短気なモニカだったら
通過できなかっただろう。
体力を奪う寒さと疲労の中
ひたすら、根気よく
圧し続けるなんて・・・
気圧に因るのか
やたら重く、気密性の高い
この扉の存在は
本当に逃げる為に用意したと
思えなくて
やはり、エレベータに続き
その構造と目的に
怪訝となる事を
防ぎ様はなかった。
出て来た場所の高さから
考えれば、
天井裏なんだろうか?
既に階下の出口は
ぴっちり閉まっていて
開いた跡すら感じさせない。
何とか開いた
人一人通過出来る程の
出入り口を確保して
付いて来ていた男に
手を差し出した。
この扉を開け続ける体力は
ほとんど残っていない。
こうしてる間も
押し返す力は、ハンパじゃない。
縺れ込む様に
飛び込むしかなかった。