危険中毒
頭が揺さぶられる。
痛い・・・
髪を引っ張ってる?
「・・ィア!
・・・リディア!!」
「ぅぐあぁ・・・」
焦点の定まらない眼で、
声が降ってくる方向を探す。
顎に痛みを感じる。
「いい格好じゃないか。
リディア。」
コレでもか?!と、いうほど、
ムーンが顎を掴む。
痛みに涙がにじむ。
なんで・・・
抵抗できないんだろう。
ぼんやりした頭で考える。
「おまえさあ。
脱走なんて出来ると
思ってたのか?」
ムーンの言葉が、追い立てる。
「いい根性してるよな?
こりゃあ、調教モンだよな?
リディア。」
意識が、段々戻ってくる。
どうして、意識を失ったか。
そして・・・
意識の戻った今、
私は、椅子に
縄で縛り付けられていた。