危険中毒
 
彼女は、
視線を、
床に落とした。

そして、再び、
顔をあげ、扉に向かう。

ジャケットを脱ぎながら。

「返すわ。
このままで結構よ。」


俺の方に、投げ返してきた。

「バカ、着て行けって。


「他のオンナのモノは
いらないわ!!」

彼女は、こちらを見ずにいう。


ヤキモチか・・・。

今まで、見せたことも
ないくせに。

思わず、笑ってしまう。


「じゃあ、俺の服を着ろよ。
だったらいいだろ?」

そう、呼び止めたら、


真っ赤な顔をして、
こちらを振り返った。


「・・・なるべく、
小さいのにしてよ。」


目線をそらせたまま、
そういった。


 
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