危険中毒
「一体・・・何があった?!」
中身をみて、
言葉をなくした。
そこにあったのは、
傍の男子と、年かさの変わらぬ
少年兵であったのだが・・・。
全身に、
すざまじい暴行痕を残し、
意識をなくした状態だった。
・・・死体か・・・?
撲殺・・・?
内部分裂か?
まさか・・・こちらの・・・
国防側の暴行か?!
一瞬にして、考え得る状況が、
脳内を染めていった。
「お前ら、ちょっとの間、
出てろ。」
キムが、ゲリラ兵に
指示をだした。
不服そうながらも、
彼等はそれに従い、
俺達は、室内に、
二人残される。
「いつ?」
言葉少なに、問う。
いつ、この少年は
暴行されたんだろう。
「三日前だ。
昼までは意識もあったし、
少量ながら、飯もくってた。」
怪我人がいるなんて、報告は、
俺の所には入ってこなかった。
「何で、すぐ
言わなかったんだ?!」
「言ったさ。
薬と医療器具をくれってな。
どうせ、お前の所になんざ、
そんな話は、
入ってなかったんだろ。」
クソ!・・あの無能共
部下を呪う。
「ああ・・・
・・・すまなかった。」