危険中毒
「そいつを、ひきとって
くれねえか?」
「え・・・?」
そりゃ、構わないが。
「そいつは、
そんな細っちょろくて
わからんがな、女なんだ。」
「え?!」
思わず、被った毛布の中の、
抱えている少年をみる。
「みなし子でな。
・・・何とか隠し通して来たが
うちのモンにもバレちまった。
コレ以上、
ここに置いておきゃあ、
回されんのがオチだからな。」
奴は、鼻で笑って、
相手がオンナだとわかっちゃ、
ここもそっちも、コイツには
かわらないだろ?と、いう。
オンナを強奪してくる
輩もいるし、そんな風潮も
まかりとおる男組織でもある分
カノジョ?にとっては、
残酷な未来だという。
「なあ、旦那。頼めねえか?
国防だったら、オンナも
同等なんだろ?」
今まで、一掃作戦で、
コマンダーをあげた事が
あった。
彼女達から聞いた話では、
性欲なんて生き物平等にあって
互いに欲求処理相手の役目から
免れる事は難しいと、
聞いたことはある。
・・・聞いただけだが。
男集団にいても、
女集団が確立してても、
行く末に大差はないんだろうが
まだ安全だとの見解なんだろう。
「どーだ?頼めねえか?」
奴は、再び言った。