危険中毒

LEVEL 5

 


抹殺司令の出た青年は、


あの日、


言葉も、ままならない、
モニカを拾い、
ジャングルを歩いていた
ゴウだった。


怪我が回復したモニカと共に、
陸軍に配属され、俺の部隊に
所属していた。


栄養状態がよくなり、
急激に、女らしい身体つきに
変貌していくモニカに、
奴は、驚きと、好奇心を
隠し切る事ができず、
戸惑っていた事を覚えている。


モニカの変貌っぷりは、
俺ですら驚いたくらいだ。

オンナに対して、
免疫のない年頃のゴウには、
刺激が強すぎただろうと、
暗に推測できる。


・・・同じく、

免疫のないモニカは、
俺や、奴らに対して、
変わりなく接するものだから、
周りの困惑は、
相当なモノだった。


そうこうするうちに、
俺とモニカは、
愛し合うようになり、
俺達は、ゴウや、
他の部隊へ配属になった、
少年兵達と、若干、
疎遠になっていった。


愛し合っているとはいえ、
俺とモニカが、
寄り添っていられる時間も、
長くは続かなかった。


永遠を・・・
考えなかった訳ではない。

 




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