麗しのワイルド ビースト
キョロキョロ辺りを見回してからホッとしたような顔…。



まさか夢の中でもケンカ?



「ケンカしてたら警察来て走って逃げた…」

「はははっ!!おはよ」

「ん~、林檎だぁ~…」



たまにこうして甘くなる。



あたしを子供みたいに抱き上げて自分の膝に座らせて…。



それでギュ~ッと力強く抱きしめるんだ。



「ん!?」

「なんだよ」

「こんなのしてたっけ?」

「お前こそこんなのしてたっけ?」



いつも着けてるネックレスが…違う!!



丁寧にテーブルに置かれてる昨日まで着けてたネックレス。



その代わりに虎君の胸元に輝くものと同じのがあたしにも着いてた。



まさか…。



「Happy Birthday」



な、泣きそう!!



あんなに嫌がってたお揃い!!



嬉しくて嬉しくて…。



ギュッと抱き着いた。



「ありがとう…」

「うっせぇよ」



まさか照れてる?



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