麗しのワイルド ビースト
親父のとこに行って指示を仰いだ。



「このパーティで株上げて来い」

「ムリだって…。前に話した時に拒否されてるし」

「負けてぇか」

「…………わかったっつーの」



今から大の苦手な祖父様に挨拶しに行く。



母方のじいちゃんは仕事以外はどうでもいい人間。



自分の理想通にならなきゃ身内でも切り捨てるような冷酷な人間…。



俺と新太郎の行く末を決めるのも会長であるこの人…。



「手汗が…」

「誰に会うの?」

「じいちゃん…。頼むからヘタこくなよ…」

「えっ!?おじいちゃん怖いの!?」

「相当な…」



白髪混じりの髪に黒いスーツを着てシャンパン片手にどっかの婦人と話してる…。



マジ喉がカラカラだ…。



「お祖父様」

「…………」

「お久しぶりです」

「そちらは」

「恋人です。結婚を前提にお付き合いをさせていただいてます」

「どちらの令嬢だ?」



ヤバイ~!!



そう来ると思ってた…。



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