麗しのワイルド ビースト
積極的にこういう場に出て人脈を作る。



楽な商談や交渉は俺が出向く。



顔を覚えてもらうだけでもいいからとにかく頑張る。



そのためなら何だってするんだ…。



「やぁ虎之助君!!」

「山本専務!!本日はありがとうございます!!」

「いやいや、君ともっと話しがしたくてね!!」



俺は誰にも負けないしだれにも屈しない。



絶対自分の力で人の上に立つ。



「虎之助、もうそろそろ抜けてちょうだい」

「はい、ではお気をつけて」

「あなたもね」



母ちゃんの態度の違いもビックリするくらい違うし…。



ダァァァァ~…。



疲れた…。



「部屋に行きましょうか」

「あっ、はい」



エレベーターに乗ったら林檎がやたら眠たそうでカワイイ…。



すげぇ気使わせたんだろうな…。



「ありがとな、じいちゃんのこと」

「自分でも頑張ったと思う…。でたらめ語っちゃったし…」

「は!?」

「あのタイピンは勘だったよ~。時計は知ってるものだったからいいけど…」



今日は林檎を尊敬します…。



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