麗しのワイルド ビースト
部屋に入ってスーツを脱いだらまず風呂。



シャワーを適当に浴びてベッドにダイブ。



「なんでそんなとこいんだよ」

「だってなんか恥ずかしいんだもん…」

「ソファかベッド」

「ここでいい…」



なぜか林檎がドレッサーの前に座って動かない。



ラブホなら何回も行ったけどこういう真面目なホテルは初めて。



ぷぷっ!!



取って食うわけじゃねぇんだから楽にしとけよなぁ~。



起き上がって林檎の方に近付いた。



「抱っこ」

「な、なにかする?」

「しねぇよ」



軽々抱っこした林檎を窓際まで連れてった。



それなりに夜景が見えるのかと思えば周りはビルばっかでムード満開の景色なんて全く見えない。



「さすが安い部屋…」

「あっちのビルから見えちゃうね」

「なにかする気?」

「ちっ、違うよ!!」



あっ、そうだ。



少しの出窓に林檎を乗せてルームサービスを頼んだ。



予約してたの忘れるとこだった。



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