麗しのワイルド ビースト
しかも不意打ちで殴られてからヤツらの卑怯さを知った。



なにで殴った?



頭いてぇなオイ…。



「虎君っ!!」

「店ん中入ってトイレ行っとけ。終わったら電話する…」



聞き分けのいい林檎は走って店の中へ。



頭から垂れて来た血で片目が見えない…。



「コレはナシだろ…。俺死んじゃう」



相手から取り上げた鉄の棒みたいなヤツ。



こんな常識のねぇオトナにはなりたくねぇな…。



「お前、バイク磨いとけ」

「あ?ふざけんなよ?」

「よさ気な生地のシャツだな。それで拭かせてもらうわ」



死んでも負けっかよ。



誰に何発キメたとか、そういうのは全く覚えてない。



でも殴られる度に頭に響く…。



マジいてぇ…。



「虎っ!?お前っ…」

「京…平?」

「うちの頭になにしてくれてんじゃコラ!!」



初めて京平の有り難みを知った。



その後ろから来たのはたぶんアイツら…。



もう任せるわ…。



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