麗しのワイルド ビースト
そのほかは口元とか目元の痣が気になるくらいで笑顔まで見せてくれた。



「マジビビった!!心配させんなよ!!」



いつもの調子でそう言った京平に対し…。



「ご迷惑をおかけしてすいませんでした…」



本当に申し訳なさそうな顔でそう言った…。



みんな一瞬で『冗談も言えんのか!!』って顔をしたのに…。



「なんとお礼をしたらいいか…。本当に友達とは有り難いものですね」



ニコッと笑った虎君に、あたし達は完璧に凍り付いた。



に、偽者がいる!!



「「お前誰っ!?」」

「虎之助です」

「違う!!お前違う!!」

「なにを言ってるんですか翠君」

「ふ、ふざけてんだよな?」

「いえ?いつもと変わりないですが?あっ、林檎チャン。ごめんね…」



い、いやぁぁぁぁぁ!!




虎君が虎君らしからぬ言葉を口にしてるっ!!



いつもなら『なんだその顔。心配するヒマあんならマッパで寝とけ。そしたら襲ってやるから』とか、そんなノリでしょ!?


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