麗しのワイルド ビースト
謙虚な虎君。



愛を語る虎君…。



勉強に励む虎君…。



あたしが好きだった虎君と違う…。



『もっと好きって言って』とか、『もっと優しくしてよ』って思ってたけど…。



なんだか理想通りの虎君じゃ物足りない…。



好きな気持ちは変わりないはずなのに…。



この好青年虎之助を受け入れられないあたしがいる…。



「手、繋ぎたい…」

「はい」

「チューして?」

「人前はダメです」

「じゃあどこならいい?」

「ふたりきりの時です」



強引な虎君は?



あたしをパシリのように扱う虎君は!?



あたしの好きな虎君はどこに行ったの?



「今日泊まってって…」

「わかりました。寂しいんですか?」



こんなの虎君じゃない…。



一緒に寝ても全く手を出さない虎君…。



キスすらあたしが言わなきゃしてくれない…。



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