麗しのワイルド ビースト
翠君に返したアレは強制的にポケットに押し込まれた。



僕にそんな勇気はないってば~…。



「俺もそろそろキメっかなぁ~」

「モモチャン?」

「おぉ、ガツンと告って俺のものに!!なんねぇよなぁ~…」



翠君はモモチャンに片思い中。



まだ脈ナシって言ってるけどどうなんだろう?



「俺も地元の女と行きずりの一夜でも過ごすかな~」

「どこで!?」

「外とか」

「外っ!?」

「虎がビックリすんなよ…。お前所構わずじゃん。屋上とか体育館倉庫は立入禁止とか言ってたくせに」

「外なんてムリ!!絶対ムリ!!」

「「…………」」



前の僕ってとんでもないバカヤローだったみたいです…。



林檎はそんな僕の方がよかったんだろうか…。



「虎、林檎に言ってみ?」

「なにを!?」



ソレを言ったら林檎は僕を好きになると言うふたり…。



ムリでしょ…。



言えないでしょ…。



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