麗しのワイルド ビースト
あっと言う間に地面で悶え苦しんでる男達…。



頭を振ってから首をポキッと鳴らした虎君は気持ちよさそうに月を見上げた…。



「なんか…楽しいな…」

「虎君っ!!」

「帰っか」

「虎君なの!?戻ったの!?」

「なんだよ戻ったって。ケンカしてなきゃ俺じゃねぇみたいな言い方すんなよ」

「覚えてないの!?」

「なんでお前に手出さなかったんだかわかんねぇ…」



へっ!?



それ!?



ヒョイッと抱き上げられたあたしは虎君と同じ目線…。



「大好き!!死ぬほど好き!!」

「だったら今まで分、たっぷり食わせろよ?」

「え゙っ!?」

「なんで最近襲わなかったんだ?ケンカもしてねぇし…。俺どうかしてた?」

「してた…」

「まぁいいか。どこ行く?」

「か、帰る…」

「さすがに外は寒いよな。翠達追い出すか」



なんでそうなるの!?



あたしの苦しみと決意はどうすればいいのぉ~…。



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