麗しのワイルド ビースト
でも次の日帰った家で衝撃を受けた。



なんで…いんだよ。



学祭で1時間デートしたアイツがうちのテーブルで紅茶を飲んでた。



「村瀬さんのとこのお嬢さんだ」

「知ってる…」

「今日からここに住むことになったから」

「はぁ!?」

「村瀬社長がドイツに長期滞在で娘さんだけこっちに残ったから心配だってな」

「だからって…」

「歳も同じだし、仲良くな?」



あの意味深な発言はこれだったのか…。



でもまぁ関係ねぇか。



「名前…なんだっけ?」

「のぞみです!!よろしくお願いしますね!!」

「まぁ俺家にいねぇし。適当に暮らせば?」

「ちなみに、転校しました!!虎之助さんと同じ学校に!!」

「へっ!?」

「守ってくださいね?治安悪そうですから」



だったらくんじゃねぇ!!



なんか厄介かも…。



「親父…。林檎からのお土産…」

「おぉぉぉぉ!!お土産までカワイイな林檎チャン…」

「こっち母ちゃんにって。ちゃんと着けてやれよ?リンゴストラップ」

「泣きそうだよ…」



親父は完璧に林檎に洗脳されてる…。



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