麗しのワイルド ビースト
のぞみチャンが虎君ちに転がり込んでからは全く行ってない。



なんだか悔しくて行けない…。



いかにも『あたし彼女だし。部屋来るのとか超普通~』みたいな感じがたまらなくヤダ…。



「聞いてんのか川崎っ!!」

「へいっ!?」

「なんだその返事…」

「な、なに?」

「年号答えろって言ってんだよ」

「あぁ、わかりゃしません」

「アホがっ!!じゃあ隣の村瀬」



『1192年です』



なんておしとやかに答えるんでしょうこの人は。



いちいち気に入らない!!



「林檎、威嚇しすぎだから」

「なにが!?」

「ずっとのぞみのこと見てんじゃん」

「そう!?」

「対抗意識丸出しでカッコ悪い」



モモに指摘されて初めて気付いた。



あたし、見すぎてます!!



「虎はなにげに林檎にベタ惚れだから気にしなくていいと思うけど~」

「どの辺がベタ!?」

「見てわかんじゃん。バイクのケツ乗せんのあんただけだし、他の女と話してても虎は絶対触んない。林檎にだけベタベタベタベタって…」



そう…かな?



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