麗しのワイルド ビースト
カギを開ける音で多少覚醒したあたしが布団のせいでもうバッチリ起きた。



「従順じゃん」

「お、おかえ…り?」

「あ~しんどい」

「うん?」

「お土産」

「いらなっ…」



口の中に押し込まれたチョコ…。



目が覚めて1分経たずにチョコ…。



「起きた?」

「起きてる…」

「うまいか?」

「それなりに…」

「じゃ、俺も食う」



なにを!?



って…あたしか…。



やっぱりケンカの後の虎君は攻撃的…。



血の匂いがする…。



「やっぱ落ち着くわ」

「あたしは落ち着かない…」

「なんか言ったか?」

「いいえ…」



腕枕してくれる虎君は好き…。



この何気に厚い胸板も好き…。



じれったく触れる唇も…。



引き寄せてくれる手も…。



やっぱり虎君全部が好きぃ~…。



これは二度寝というものでした。



目が覚めたら学校が始まる時間…。



ヤバイ…虎君の出席日数がヤバイ!!



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