麗しのワイルド ビースト
閉店時間にはもうみんなヘトヘト…。



頭使うより体使う方が疲れる…。



「はい、お疲れ様」

「「いただきます!!」」



メシも食わずに働いた俺達にはご褒美のザルソバが待ってた。



うめぇし…。



「林檎タンにはおまけにかき揚げあげちゃう」

「ありがとうあっちゃん!!」

「女の子カワイイぬ~…」



どっかおかしいだろあっちゃん…。



林檎だけひいきし過ぎだ…。



「あっちゃん、林檎は俺の彼女だからダメだからな」

「今のはどの口が言ったのかな京平君」

「う、ウソ…。虎の女だから…」

「マジで殺すぞ無傷の戦士…」

「ごめんなさい…」



まだ諦めてねぇのかよ。



よかった、京平とふたりにしなくて…。



「虎って荒瀬 虎之助?」

「うん。なんで知ってんの?」

「後輩がなんか言ってたっけ。揉めたのはいいけど返り討ちにあったって。強いらしいじゃん」

「強い。俺、負けない」

「いいねぇ~、自信家の狂犬」



俺は誰にも負けてやらん。



< 229 / 518 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop