麗しのワイルド ビースト
次の日に目が覚めたら林檎がブルブル震えてた。



まだ明け方…。



林檎の体を起こして着てたトレーナーを脱いで頭から被せて引き寄せた。



「寒い…」

「くっつけ…」



小さくなってギュッと抱き着いて来る林檎もまたカワイくて…。



こうしてると大事なぬいぐるみを抱えてるガキみたいな気分…。



「虎君の服…暖かい…ね…」

「うっせ。まだ起きんな」

「ん…」



このままずっと抱きしめてたい…。



ポケットに入れて持ち歩けるくらい小さくなればいいのに…。



そんなことを考えてたらいつの間にか眠ってた。



学校の時間に起きてのぞみが羨ましがる中林檎と登校。



さすがにバイクもキツイ…。



「雪だるまみてぇだな林檎…」

「だってバイクの風が冷たくて耐えられないいっぱい着なきゃ…」



長めのマフラーを顔の半分まで巻いて、スカートの下にはジャージで完全防備。



もうバイク登校やめよう…。



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