麗しのワイルド ビースト
次の日に目覚めたら具合の悪さにガッカリした。



体が熱くてちょっとフラッとする…。



でも今日は…。



ずっと楽しみにしてたデートだもん…。



具合の悪さに気づかないふりをして虎君が起きる前に化粧をした。



こ、濃い…。



顔色の悪さを気づかれたくなくて厚塗りになってしまった…。



「おいで…」



いつの間にか起きてた虎君がベッドに俯せになりながらあたしを呼んでる…。



気づかれないように…。



「なんか今日…違くね?」

「き、気合い入れすぎたっ!!」

「ははっ!!バカ」

「ご飯、食べる?」

「いらね。林檎食うから」

「ダメっ!!」



触られたら絶対体の熱さに気づかれちゃう…。



せめてデートだけでも…。



「は?全力で拒否?」

「ち、違くて、早く…行きたいから…」

「そ。じゃあ早く行って早く帰ろうな?」

「うん…」



デートだけは行きたいんだもん…。



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